休診日
木・日・祝
※木曜日午前中は不定期で診療いたします
こんばんは。こうすけ歯科医院の古川です。
今日は、歯周病菌とむし歯菌についてお話します。むし歯菌も歯周病菌もどちらも歯垢という汚れの中で他の細菌たちと一緒に暮らしています。しかしながら、その生活様式は全く違います。
むし歯菌は、酸を産生し歯と接している面から歯を溶かしむし歯を起こします。一方、歯周病菌は、まわりにある歯ぐきに炎症を起こして歯周病を起こします。
むし歯菌の棲み処は、歯の表面が主で、歯周病菌の棲み処は歯周ポケットの中です。この棲み分けにはきちんとした理由があります。
ひとつ目の理由としては、むし歯菌は酸素を好みますが、歯周病菌は酸素を嫌うということです。歯周ポケットの中は酸素が入り込まないため、歯周病菌には快適な環境です。
また、むし歯菌は酸をつくって歯を溶かすので酸性の環境を好みます。一方、歯周病菌はというと歯ぐきから出る体液や炎症の影響で、その部位はアルカリ性になり、そちらの環境を好むようです。
食事においても両者の好みは異なります。むし歯菌の主食は飲食物に含まれている糖質ですが、歯周病菌の主食は血液に含まれるたんぱく質や鉄です。
このようにむし歯菌と歯周病菌の生活環境は、まったく違うものですが、お口の中が不潔だと両者とも増えますので、むし歯にも歯周病にもなりやすくなります。