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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
歯みがき剤中の研磨剤の知覚過敏への影響は確かに存在するといわれていますが、十分な根拠は得られていません。唾液の成分や食品や歯垢由来の酸による浸食の影響もあるようです。
象牙質知覚過敏は、お口の中に露出した象牙質に物理的、化学的な刺激が加わることで一過性の疼痛を生じます。普段は、口の中に露出した象牙質の断端部は、唾液の成分に由来する物質で封鎖され、外部からの刺激を遮断し、痛みを生じることはありませんが、この封鎖性が低下すると外部からの刺激が歯の神経に伝わり、知覚過敏を起こすと考えられています。
象牙質の露出は歯ぐきが下がったり歯の摩耗により生じ、過度のブラッシング圧や歯磨き剤の中の研磨剤が知覚過敏に影響を及ぼすと考えられてきました。
一方、象牙質の断端部の封鎖を期待した成分を配合する歯磨き剤も発売され、知覚過敏症の改善が認められたことも報告されています。
歯磨き剤中の研磨剤は、歯面の汚れを取ることを目的に歯磨き剤の中に添加されています。でも最近では、研磨性の低い歯磨き剤が数多く発売されている傾向にあるようです。
結論を述べると、知覚過敏の症状をもった患者さんは、知覚過敏を抑制する成分を配合した低研磨性の歯みがき剤を使用して、歯垢をしっかり落とすのが重要だと思われます。そうすることにより象牙質断端部の封鎖性を低下させる酸の浸食を抑え、知覚過敏の発生、進行の防止につながると考えられます。