休診日
木・日・祝
※木曜日午前中は不定期で診療いたします
こんばんは。こうすけ歯科医院の古川です。
「口呼吸」、つまり口から呼吸する習慣の患者さんは、一般的に「鼻呼吸」の患者さんより「口唇閉鎖力」が低下していることが多いです。
普通、60歳前後から口唇閉鎖力の低下傾向が見られます。また、口唇閉鎖力は、特に高齢者においては食べこぼしや流涎と関連し、他の身体機能や疾患などの影響を受けやすいとも考えられています。
口呼吸の改善策として、鼻にテープを張って鼻腔を広げる方法や、口にテープを貼って就寝する方法などがありますが、対症療法に過ぎず、どれも有効な解決策にはなりません。
根本的な解決策は、「口輪筋」を主とした筋群を鍛えることにより口唇閉鎖力を改善することが、口呼吸を鼻呼吸に変えるのに有効だと思われます。
具体的には、自分で口唇を動かす口唇訓練としては、指で口唇をつまんで外側に膨らませる方法の口輪筋を伸ばす「口唇伸展」があります。また、口唇を突出「ウー」、口角を横に引く「イー」を交互に行う運動は有効です。抵抗法としては木べら、ストロー、定規などを口唇で強く挟んで保持する方法や、前歯と上下口唇の間に糸をつけたボタンを挟み外に飛び出さないように口唇に力を込める訓練、「ボタンプル法」などもあります。そのほかにも、最近では口唇閉鎖訓練のための様々な道具も市販されているので、これらを用いてもよいでしょう。