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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
今日、インプラント治療は高い成功率を示し、多くの患者さんが受ける治療となっています。
いろいろな論文が数多く発表されていますが、2016年スウェーデンのDerksらが発表したインプラント周囲炎の有病率に関する論文は衝撃的です。この論文の内容をまとめると、冠をかぶせた後、9年間の予後でインプラント治療を受けた588人(2277本)のうち、「健康」と診断された患者は23%しかおらず、32%の患者が「インプラント周囲粘膜炎」、45%の患者が「インプラント周囲炎」と診断されたそうです。
この論文でのインプラント周囲炎の定義は「インプラント周囲から排膿があり、0.5mm以上の骨の消失がある」とされているため、以前のインプラント周囲炎の定義よりも確かに厳しいめです。
さらに、驚くことに約81%の患者さんが定期的にメインテナンスに通っていたにもかかわらず、77%の患者さんで炎症が生じていたことが報告されています。
このことからインプラント周囲軟組織と被せ物の構造を知った上で、より質の高いメインテナンスを行う必要性があると考えられます。