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※木曜日午前中は不定期で診療いたします
こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
患者さんの中には、いわゆる「歯科の麻酔」の代表格である浸潤麻酔がなかなか効かない方がおられます。これは担当の歯科医師が下手だったからでしょうか?それともお酒に強い方だったのでしょうか?いえいえ、実は患者さんの「骨の質」で決まるのです。
浸潤麻酔を良く聞かせるには、歯を取り囲んでいる歯槽骨の中に麻酔をしっかりとしみ込ませて、歯の神経に十分に到達させる必要があります。ところが歯槽骨の表面は皮質骨という硬い骨で被われています。この部分が硬く厚みのある人は、麻酔薬が中まで到達せず、ちっとも効かないのです。
歯槽骨が硬く厚みがあるということは、歯の支えがしっかりしていて、患者さんにとっては大変いいことなのですが、浸潤麻酔の効き目に限っては少し損ですが、「仕方がないな」と思っていただければありがたいです。
もうひとつ、麻酔が効きにくいケースがあります。それは、「ひどい炎症が起きている」場合です。麻酔薬はからだの平均的なPH値が少しアルカリ性の環境でよく効くようにできています。ところが炎症が起きると、乳酸が局所的にたくさん集まります。するとそこには酸性の環境になってしまい、麻酔を注射しても肝心の効力が落ちてしまうのです。
なかなか麻酔が効かない状態では,治療がつらくなるので、炎症がひどくなる前に、早めの受診を心がけましょう。