マウステーピングと嘔吐反射

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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
今回も歯科雑誌、「nico]からの引用です。
人間は口の奥やのどに異物が入ると、反射的にそれを吐き出そうとします。これを「嘔吐反射」といいます。嘔吐反射の強い方は、口にものが入るだけで吐き出そうとしてしまうため、治療ができなかったり、うまく歯の型がとれないこともあります。
「嘔吐反射」が起きる原因はいくつかありますが、筆者によると口呼吸が原因で強い嘔吐反射が起きやすくなっていることもあるそうです。
歯の治療をするときに、途中で何度も中断し、うがいをして、また治療に戻るということを繰り返すのは、患者さんにとってもかなりのストレスです。筆者の患者さんが、口呼吸であったため寝るときにマウステーピングをしてもらい、起きているときは鼻呼吸を意識してもらうようにしたところ、半年後、クリーニングで来院されたときには、お口の中に機械を入れても全く嘔吐反射は出なかったそうです。そして、治療がスムーズに進み、別の患者さんの治療をしているようだった、と述べておられました。患者さんの方も「寝るときにマウステーピングをして、起きているときには鼻で呼吸をするように意識していたら、鼻呼吸に慣れて、口の中に機械が入っても全然気持ち悪くなりませんでした」と感想を言われたそうです。
筆者は、口呼吸のかたは、歯の治療で口を開けているときでも、口から息を吸おうとされ、すると口の奥が乾燥して過敏になり、嘔吐反射が起きやすくなるのではないか、また、口呼吸だと歯の治療中に口の中に水をためておくことができず、むせやすくなる。この場合も鼻呼吸を意識していただくと、口の中に水を溜めることができるようになり、治療がスムーズに進むことがある、と述べていました。