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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
味覚の変化は、高齢者で多く見られる口腔症状のひとつです。歯科における舌診の第一人者、柿木先生は、最も多い原因は、唾液分泌低下を生じさせる薬剤の影響であると述べておられます。降圧剤や胃酸低下剤、睡眠剤などを長期間にわたり服用していると唾液分泌低下で味覚低下が生じやすいそうです。
また、睡眠剤、安定剤、鎮痛薬など感覚を低下させる薬剤の影響も味覚を低下させる原因となっているとのこと。
新型コロナウイルスやヘルペスウイルスでも、味覚障害が生じやすいのはよく知られています。
その他に、血液中の亜鉛低下も味蕾細胞の形成に影響するそうで、亜鉛そのものの不足というより消化管機能が低下して栄養素の吸収低下が生じている場合に亜鉛不足になってることが多く、漢方製剤や食事療法などで消化管粘膜を改善したほうが良いと述べておられました。
味覚障害がある患者では、味覚低下をきたしやすく、味覚機能そのものは改善しても、自覚症状が治りにくい原因となっていることもあるとのことでした。
以上、味覚低下は、さまざまな原因で生じやすいので、単純に老化が原因とはいえないようです。