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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
「歯科栄養士」12月号からの引用です。
ヒトの味覚は「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」の5味に分けられます。味覚障害は何らかの原因によって味を感じる味蕾や神経、脳に異常が起こり、味を感じられなくなる状態のことですが、原因は主に①食事によるもの、②加齢によるもの、③薬剤によるものに分けることができます。それぞれ対応が異なりますのでみていきましょう。
①食事性味覚障害
主に亜鉛欠乏が原因で、味蕾細胞の機能不全によって味覚障害が引き起こされます。原因は、亜鉛の摂取不足や排泄過剰などが考えられます。治療方法として亜鉛製剤または食事による亜鉛補給です。食事は亜鉛を多く含む食品(カキ、レバーなど)を摂取することが重要です。
②加齢による味覚障害
加齢に伴い、味に関する感受性が低下すると味覚障害がおこります。特に5味のうち塩味と苦味、うま味の感受性が低下しやすいといわれているようです。その他に口腔内乾燥や義歯不適合による舌の炎症も味覚障害の原因となります。味が薄く感じる場合は濃いめの味付けにしたり、酸味(酢、レモン)や香辛料(唐辛子、わさびなど)を取り入れてみるのもよいでしょう。
③薬剤性味覚障害
味蕾に味物質が届くことが阻害されることや唾液の分泌が抑制されることで味覚障害がおこります。治療としては、原因薬剤(降圧剤、抗ヒスタミン薬など)の中断もしくは中止ですが、病気によっては安易に中止、変更ができない場合もあります。その場合は、主治医に相談のうえ、原因と考えられる薬剤に応じて口腔内乾燥症の治療、亜鉛の補充などを試みることになります。
以上、味覚障害の原因と対策です。