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むし歯における昭和と令和の考え方の違い

こうすけ歯科医院

むし歯における昭和と令和の考え方の違い

 こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。

 昭和のむし歯治療の考え方は、「削って詰める」治療により、むし歯は「治る」と考えられてきました。その当時の歯科医院では「はい、むし歯の治療は終わりましたよ。また痛くなったら来てくださいね」という台詞がお決まりの言葉ででした。当時は、「むし歯は治る病気であり、歯科医院は歯が痛くなったら行くところ」でした。

 令和のむし歯治療の考え方は、ちょっと違います。むし歯になって歯を削ったり、冠を被せたり、埋めたりすることは、あくまで対症療法であり、原因除去療法ではないという考えになってきています。むし歯の原因は酸を出す口腔常在菌です。常在菌はお口の中から追い出すことはできません。今現在では、う蝕療法とは、むし歯ができる環境にならないように口腔内を管理することが一般的な考え方です。歯の寿命は削れば削るだけ短くなることが明らかになり、MI治療(最小の介入で、できるだけ歯を削らないこと)が主流となっています。昭和の時代は、むし歯は小さいうちに処置しましょうといわれていましたが、令和の時代では、初期のむし歯の脱灰病巣は、適切なブラッシングとフッ化物の使用により再石灰化させることができること、健全な歯質はできるだけ削らないむし歯治療が主流となっています。

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