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こんにちは。こうすけ歯科医院の古川です。
歯科臨床で、歯の根が不幸にも割れてしまう患者さんをみることがあります。これを歯根破折といいます。歯根破折とは、噛む力に耐えきれなくなった歯の根が縦に避けるように割れてしまうことで、いわば歯の「疲労骨折」です。細菌だらけのお口の中で、割れて汚染された歯を炎症が起きないように再利用することはほぼ無理なことで、歯の根が破折したり、ヒビが入ってしまうとまず抜歯になります。
歯根破折を起こすリスクが最も高いのが、神経を取って治療した歯です。神経が無くなることで、枯れ木のように脆くパキッと割れやすくなってしまいます。
神経を取った歯は、普通、歯の強度を保つために芯棒や詰め物で補強をしますが、金属製の芯棒を用いた治療の場合、歯ぎしりなど強い力が加わると楔のように働いて、歯が割れやすくなるようです。そのリスクを軽減するためには、芯棒をファイバーポストとレジンを使用した素材は有効となります(完全にリスクを避けることはできませんが・・・)。
また日頃から、今ある歯と被せ物を守る方法として、最も有効なものがマウスピースの装着です。マウスピースをして寝ると約9割の方は、歯ぎしりが一旦止むことがわかっています。また3週間ほどして装置になれると始まるそうですが、マウスピースは歯に加わる力を分散させ、歯の割れる力をマウスピース表面が削れる力に置き換えるので有効とされています。もちろん保険適応です。気になる方は、かかりつけ歯科医院で一度相談なさってはいかがでしょうか。